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#Dify2026.07.21

Difyとn8n、どちらを選ぶべきか?非エンジニアのための使い分けガイド【2026年版】

Difyとn8nの違いを非エンジニア向けにわかりやすく比較。社内AIチャットや業務自動化など「やりたいこと」別の選び方と、日本円換算の料金リアル比較を解説します。

図1:DifyはAIアプリ構築、n8nはツール連携自動化——2つのツールの根本的な違い DifyはAIアプリを作るツール、n8nは業務ツールをつなぐ自動化ツール——2つの根本的な違い

「Difyとn8n(エヌエイトエヌ)、名前は聞いたことがあるけど、何が違うのかよくわからない」と感じていませんか。

どちらも「AIや自動化に使えるツール」として紹介されることが多く、同じカテゴリのように見えます。しかし実際には、得意なことがまったく異なります。間違ったほうを選ぶと、「思ったより使えなかった」「結局エンジニアに頼まないといけなかった」という結果につながりかねません。

この記事では、プログラミングの知識がない経営者や業務担当者の方に向けて、Difyとn8nの根本的な違いと「自分のやりたいことにはどちらが合うか」を具体的にお伝えします。料金についても日本円の実額でシミュレーションしているので、予算感をつかむ参考にしてください。

この記事でわかること

  • Difyとn8nが「何をするためのツール」なのか、1分で理解できる
  • 「社内AIチャット」「業務フロー自動化」「AI判断+自動実行」など、やりたいことに合ったツールの選び方
  • 無料プランで何ができるか、有料にするといくらかかるか(日本円換算)
  • IT担当者がいない中小企業がつまずきやすい注意点と、安全な始め方

Difyとn8nの根本的な違いとは?

DifyはAIを使ったアプリを作るためのツール、n8nは複数の業務システムをつなぐ自動化ツールです。

たとえて言うなら、Difyは「会社の受付に置くAIアシスタントを設計するための道具」、n8nは「受付→担当者への転送→データ入力といった業務の流れ全体を自動でつなぐ配管工事」です。どちらも業務効率化に役立ちますが、それぞれが担う役割はまったく異なります。

Difyが得意なこと

Difyは、AIとの会話や文章生成を中心にした機能を、プログラミングなしで組み立てられるツールです。

具体的にはこのような用途に向いています。

  • 社内向けAI質問窓口:社内規定や製品マニュアルをAIに読み込ませ、従業員が自然に質問できる窓口を作る
  • 顧客対応チャットボット:よくある質問への自動回答システムを画面操作だけで構築する
  • 文章の自動生成:レポートのたたき台作成や、複数パターンの案を一括生成する
  • 複数のAIを組み合わせた処理:「要約→翻訳→要点リスト化」といった複数ステップの処理を自動化する

Difyは「AIに何かを判断させる・答えさせる」部分を担います。コードを書かずにここまで作れるのが最大の特徴です。

n8nが得意なこと

n8nは、GmailやSlack、Googleスプレッドシート、kintoneなど1,000以上のツールを「つなぐ」ことが得意な自動化ツールです。

このような用途に向いています。

  • メール→スプレッドシート連携:特定の件名のメールが届いたら、内容を自動でスプレッドシートに転記する
  • フォーム申込→通知→登録:お問い合わせフォームへの入力をSlackに通知し、顧客リストにも自動追加する
  • 定期実行の報告書作成:毎朝9時に前日のデータを集計して、チームメンバーにメール送信する
  • 複数ツールをまたいだ業務フロー:承認ワークフローや在庫アラートなど、人の手をなるべく介さない処理

n8nは「ツールとツールの間をつなぐパイプ」として機能します。AI処理をフロー内に組み込む機能も備えており、2025年12月のv2.0リリース以降も継続的にアップデートが重ねられています。2026年7月時点の最新版はv2.29系です(n8n公式changelog)。


やりたいことで選ぶなら?3つのケース別おすすめ

図2:やりたいこと別のツール選択。3つのケースそれぞれにおすすめのツールが異なる やりたいこと別のツール選択。ケース1はDify、ケース2はn8n、ケース3は併用がおすすめ

ここでは「具体的に何をしたいか」をベースに、どちらを選ぶべきかを整理します。

ケース1:社内AIチャット・FAQ窓口を作りたい → Dify

社内の問い合わせ対応をAIに担わせたい、マニュアルや規定についての質問にAIが答えるような仕組みを作りたい場合は、Difyが適しています。

Difyは、社内ドキュメントや業務マニュアルをAIに読み込ませ、従業員が自然な言葉で質問できる窓口を構築する機能を備えています。設定はすべてブラウザ上の画面操作で完結し、コードを書く必要はありません。

「新入社員の質問対応をAIに任せたい」「商品仕様についての問い合わせをAIで自動応答させたい」といったニーズには、DifyのSandbox(無料)プランから試してみることをおすすめします。

ケース2:GmailやSlackなど複数ツールを自動連携させたい → n8n

「受注メールが来たら自動でkintoneに登録し、担当者にSlack通知を送る」のような、複数のツールをまたいだ業務フローを自動化したい場合は、n8nが適しています。

n8nはGmail、Slack、Googleスプレッドシート、Salesforce、kintoneなど多数のサービスと連携できます。操作はブロック(部品)を画面上でつなぐ視覚的な方式で、「どのツールからどのツールへ、何をするか」を組み立てることができます。

ただし、「つなぐ先のツールに詳しくないと設定に迷う」という側面もあります。Slackやkintoneなどのツールとn8nを連携させる際は、各ツールで「接続用の認証コード」を発行する手順が必要なものがあります。不安な場合は事前にIT担当者や各ツールのサポートに確認することをおすすめします。

ケース3:AIが判断して、そのまま自動実行もさせたい → 併用

「AIが注文内容を判断し、在庫確認・出荷指示・顧客への確認メール送信まで一連で動かしたい」のような、AIの判断と複数ツールの連携をセットで実現したい場合は、Difyとn8nを組み合わせる使い方が有効です。

この場合、DifyでAIの判断ロジックを構築し、n8nがその結果を受け取って後続の業務処理を実行する、という分業体制になります。

ただし、2つのツールを組み合わせる設定は難易度が上がります。IT担当者なしの中小企業が最初からこの構成を目指すのは避け、まずはどちらか一方から始めることを強くおすすめします。詳細はこの記事後半の「IT担当者なしで始めるための注意点」セクションを参照してください。


2分でわかる選び方フロー

迷ったらまずこの質問に答えてください。

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Difyの実力:できること・料金・始め方は?

Difyは、AIアプリを構築するためのプラットフォームで、開発元のlanggenius Inc.は2026年3月に3,000万ドル(約46億円)の資金調達を完了しています(Dify Raises $30M)。最新バージョンはv1.16.0(2026年7月17日リリース)で、開発が活発に続いています(Dify公式リポジトリ releases)。

Difyでできること

Difyでは、主に以下のことをプログラミングなしで実現できます。

  • AIチャットボットの構築:質問応答・文章生成・社内FAQ対応
  • 社内ドキュメントを読み込ませたAIアシスタント:マニュアルや規定をAIに参照させ、正確な回答を引き出す
  • 複数ステップのAI処理:「要約→翻訳→要点抽出」のような連続した処理の自動化
  • 複数のAIモデルに対応:OpenAI(ChatGPT)、Claude、Gemini、DeepSeekなどのAIモデルから選択可能

Difyのチャットボット操作画面。産休取得開始時期についての質問に対してAIが回答している様子 Difyで構築した社内向けチャットボットの操作画面

Difyの料金プラン(日本円換算)

※ $1=163円換算(2026年7月時点の概算)。実際の請求はドル建てのため、為替レートにより変動します(Dify公式料金ページ)。

プラン月額換算主な制限
Sandbox(無料)0円試用クレジット200回分(使い切りタイプ)、アプリ5個まで、ドキュメント50件まで
Professional(年払い)約8,000円/月($590/年)月5,000回のAI会話、アプリ50個
Team(年払い)約2万1,600円/月($1,590/年)月10,000回のAI会話、アプリ200個

無料Sandboxについて: 登録するだけで使い始められます。200回分の試用クレジットは使い切りタイプ(月次リセットなし)ですが、使い切った後も無料でOpenAIなどのAIサービスに自分でアカウントを作れば継続利用できます。まず機能を確認するには十分な量です。

有料プラン(Professional以上): 月次リセットで毎月一定回数のAI会話が使えます。本格的な社内利用にはこちらが向いています。

Difyの始め方

  • Step 1:Dify公式サイトでアカウント登録(メールアドレスのみ。無料)
  • Step 2:「新しいアプリを作成」を選び、目的に合わせたテンプレートを選択
  • Step 3:AIに読み込ませたいドキュメントをアップロード、または直接テキストを入力
  • Step 4:テスト会話で動作を確認し、問題なければ社内に共有URLを発行

n8nの実力:できること・料金・始め方は?

n8nはドイツ・ベルリンのn8n GmbHが開発する自動化ツールです(ソースコードが公開されており、無料で入手できるオープンソースソフトウェア)。2025年12月にリリースされたバージョン2.0では、セキュリティの強化とワークフロー管理の改善が行われました(Release notes 2.x)。

n8nでできること

n8nでは、主に以下のことを実現できます。

  • 1,000以上のツールとの連携:Gmail、Slack、Googleスプレッドシート、Salesforce、kintoneなど主要ツールと接続
  • 条件分岐を含む自動フロー:「○○という件名のメールのときだけ転記する」など条件付きの処理
  • AIを含む業務フロー:AI処理をフロー内に組み込んで、判断から実行まで一本化できる
  • 定期実行:毎朝・毎週など指定したタイミングで自動実行
  • Microsoft 365連携:TeamsやOutlookとの連携にも対応

n8nのワークフロー編集画面。履歴書選考と評価のフローをノードでつないでいる様子 n8nのワークフロー編集画面。ノードをつないで業務フローを組み立てる

n8nの料金プラン(日本円換算)

※ €1=185円換算(2026年7月時点の概算)。実際の請求はユーロ建てのため、為替レートにより変動します(n8n公式料金ページ)。StarterとProはn8nがホスティングするクラウド版です。

プラン月額(年払い)月間自動実行数主な特徴
Starter約3,700円(€20/月)2,500回クラウド版・共有プロジェクト1個
Pro約9,300円(€50/月)10,000回クラウド版・共有プロジェクト3個
Business約12万3,000円(€667/月)40,000回セルフホスト版(自社サーバーが必要)

月払いを選ぶと年払いより約17%割高になります。

セルフホスト版(自分のサーバーで動かす版)について: n8nはソフトウェア自体は無料で公開されており、自分でサーバーを用意すれば追加料金なしで使えます。ただし、IT担当者なしの中小企業がこれを選ぶと、サーバー費用・設定・保守がすべて自社対応になり、想定外の工数がかかるリスクがあります。詳しくは後述します。

n8nの始め方

  • Step 1:n8n公式サイトでアカウント登録(無料トライアルあり)
  • Step 2:「新しいワークフロー」を作成し、接続したいツール(例:Gmail)を選ぶ
  • Step 3:各ツールとの接続設定(ツールによっては「接続用の認証コード」の発行が必要。不明な場合はIT担当者か各ツールのサポートに確認を)
  • Step 4:「テスト実行」で動作を確認してから本番稼働へ

料金リアル比較:月3,000円以内で何ができるか?

図3:Difyとn8nの料金プランを日本円換算で比較($1=163円・€1=185円の概算。2026年7月時点) Difyとn8nの料金プランを日本円換算で比較($1=163円・€1=185円の概算。2026年7月時点)

無料〜低価格帯での実力差を整理します。

月0円(完全無料)での実力比較

比較項目Dify(Sandboxプラン)n8n(無料トライアル期間中)
期間無期限(クレジット上限あり)トライアル期間のみ
主な制限試用クレジット200回分(使い切りタイプ)、アプリ5個トライアル終了後は有料プランへ移行が必要
セルフホスト版Community Editionとして無期限無料ライセンス無料(サーバー費用・運用工数は別途)
向いている使い方機能確認・小規模テストトライアル期間中の機能確認

クラウド版で「無料のまま継続して使う」という選択肢があるのはDifyです。n8nのクラウド版はトライアル後に有料プランへの移行が必要になります。

月3,000〜4,000円での実力比較

この価格帯では、n8nのStarterプラン(約3,700円/月・€20)が選択肢に入ります。

n8n Starterプランでは月2,500回の自動実行が可能です。たとえば、毎日50通のメールを処理するフローを動かすと、1か月で1,500回の実行になりますので、小規模な業務であればこのプランで十分対応できます。

Difyのクラウド版有料プランの最安値はProfessional(約8,000円/月・年払い)ですので、月3,000円台での利用はDifyクラウド版では対応していません。試用クレジットが残っているうちは引き続き無料で使えます。


IT担当者なしで始めるための注意点は?

図4:セルフホスト版とクラウド版の比較。IT担当者がいない中小企業はクラウド版からのスタートを推奨 セルフホスト版とクラウド版の比較。IT担当者がいない中小企業はクラウド版からのスタートを推奨

IT担当者や社内エンジニアがいない中小企業がAI・自動化ツールを導入する際に、最も注意が必要なのが「セルフホスト版」の選択です。

セルフホスト版を選ぶと何が起きるか

Difyもn8nも、ソフトウェア自体を自社のサーバーで動かす「セルフホスト版」を無料で公開しています。コスト面だけ見ると魅力的ですが、実際には次のような作業がすべて自社で必要になります。

  • サーバーの準備・初期設定(コマンド入力など専門的な作業を含む)
  • ソフトウェアのインストールと動作確認
  • セキュリティ設定(外部からの不正アクセスや情報漏洩を防ぐ設定)
  • バージョンアップ作業(放置するとセキュリティリスクが高まる)
  • 障害が起きたときの原因調査と復旧

IT担当者なしでこれらに対応しようとすると、運用コストが大きくなり、「ツールを使いこなす前に運用で疲弊してしまう」という状況になりがちです。

中小企業への推奨:クラウド版から始める

IT担当者がいない中小企業は、まずクラウド版から始めることを強くおすすめします。

クラウド版(Dify.aiの公式サービス、またはn8n.ioの公式サービス)を使えば、サーバーの準備やインストール作業は不要で、ブラウザからすぐに使い始められます。セキュリティのアップデートも提供元が自動で対応します。

セルフホスト版は「データをすべて自社管理したい」「月額費用を抑えたい」「カスタマイズしたい」というニーズが明確で、かつ対応できるエンジニアがいる場合に検討するものです。

Difyとn8n、どちらをクラウド版から始めるか

最初の一歩として迷っている場合は、次の判断基準を参考にしてください。

やりたいこと最初に試すツール
社内向けAI質問窓口・チャットボットを作りたいDify(無料Sandboxで試せる)
GmailやSlackなど既存ツールを自動連携させたいn8n(無料トライアルで試せる)
どちらか迷っているまずDifyから(無料で使える期間に期限がない)

「どちらから始めるべきか迷ったらDifyから」をおすすめするのは、試用クレジット(200回分)を使い切った後も無料で使い続けられる点(月次の回数制限はなく、アカウント自体は無料のまま)と、設定の直感的なわかりやすさから、最初のAI体験として取り組みやすいためです。


よくある質問

Q: Difyとn8nは同時に使う必要はありますか?

必ずしも同時に使う必要はありません。「社内AIチャットを作りたい」だけであればDify単体で完結しますし、「既存ツールの自動連携」だけであればn8n単体で対応できます。両方使うのは「AIの判断と外部ツールの操作を組み合わせたい」という具体的なニーズが生まれてから検討すれば十分です。

Q: 無料でどちらかを永続的に使えますか?

Difyのクラウド版はSandboxプランとして期限なしで無料で使えます。試用クレジット(200回分)を使い切った後も、別途AIサービスのアカウントを設定することで継続利用が可能です。n8nのクラウド版は無料トライアル後に有料プランへの移行が必要です。なお、両ツールともセルフホスト版はソフトウェア自体は無料ですが、サーバー費用と運用工数が別途かかります。

Q: n8nの料金がユーロ建てなのは為替リスクがありますか?

n8nのクラウド版Starterプランは月額€24(月払い)または€20(年払い)です。2026年7月23日時点の€1=約185円換算では、月額約4,440円(月払い)または約3,700円(年払い)となります。円安が進んだ場合には実質的な負担が増す点を念頭に置いておく必要があります。

Q: どちらのツールも日本語で使えますか?

Difyは管理画面の日本語表示に対応しており、AIの回答も日本語で返せます。n8nの管理画面は英語が基本ですが、処理するデータや通知の内容は日本語で扱えます。日本語の管理画面を重視するのであればDifyが使いやすいでしょう。


まとめ:迷ったらDifyから、連携が必要ならn8n

この記事で解説した内容を整理します。

  • DifyはAIを使ったアプリを作るツール。社内FAQ、チャットボット、文章生成など、AIとの会話・判断を中心とした用途に向いている
  • n8nは複数ツールをつなぐ自動化ツール。GmailやSlack、kintoneなど既存ツールの連携・業務フロー自動化に向いている
  • 料金は月3,000円台から始められる。Difyには無料プランがあり、n8n Cloud Starterは年払いで約3,700円/月(2026年7月時点の為替換算)から利用できる
  • IT担当者なしの中小企業はクラウド版から始める。セルフホスト版は運用工数が大きく、最初の選択肢としては向いていない
  • どちらか迷ったらDifyを先に試す。無料で使える期間に期限がなく、設定が直感的なため入門として取り組みやすい

AI活用の第一歩は、大がかりな仕組みを最初から作ることではありません。まず無料プランで小さな自動化を一つ試してみること、それを業務に使ってみること、この繰り返しが着実な定着につながります。まずDifyで社内チャットボットを試してみることをおすすめします。

Difyの構築・運用でサポートが必要な場合は、Elcamyへお気軽にご相談ください


出典一覧

  1. Dify公式料金ページ — Dify(langgenius Inc.)
  2. n8n公式料金ページ — n8n GmbH
  3. Dify公式リポジトリ releases — Dify(langgenius Inc.)、2026年7月17日(v1.16.0)
  4. n8n公式ドキュメント「Changelog」 — n8n GmbH
  5. Dify公式ブログ「Dify Raises $30M」 — Dify(langgenius Inc.)、2026年3月10日
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